2月11日

変わらない、は私だけで、それは相手の苦しみを引き換えとした状態であったのだ。という事実が晒されてしまった。思えばここ何年かの2月、私の調子は良かった。頭で考えれば考えるほど視界は狭くなる。私が私を嫌っても私が私を傷つけても、二人のあいだの苦しみは減らない。こんな夜は自分のお腹のやわやわな贅肉を触る。不要なものばかり溜め込む。贅肉、愚かさ、自己憐憫、自尊心とやら。お腹は体温を持つ。ベッドの中で待つ左手もまた、眠れぬ体温を持つ。満月は昨夜。少しずつかけて行く。やさしい言葉を毛布みたいにかけて、眠れぬ夜を眠る。